LastPassを使ったパスワード管理の方法を徹底解説

パスワード管理ツールの LastPass を使ったパスワードの保管の仕方やセキュリティ的に安全性が高いパスワードを生成する方法など LastPass を使ったパスワード管理の方法に関して解説します。

※ LastPass を利用するためのアカウントの作成方法などについては「LastPassの始め方を初心者の方向けに徹底解説」を参照されてください。

(2022 年 04 月 13 日公開 / 2022 年 04 月 13 日更新)

サイトへのログイン情報(ユーザー名とパスワードなど)をLastPassへ保管する

LastPass ではログインが必要なサイト毎にユーザー名やパスワードを保管することができます。保管するには自動で行う方法と手動で行う方法があります。ここでは LastPass にログイン情報を自動で保管する手順について解説します。

例として Twitter にログインする時に使用するユーザー名やパスワードを保管してみます。 Twitter のログイン画面を表示して下さい。

サイトへのログイン情報をLastPassへ保管する(1)

使用しているブラウザで LastPass の拡張機能が有効になっている場合、ログイン画面のユーザー名やパスワードを入力するテキストボックスの右側に次のような LastPass のアイコンが表示されます。

サイトへのログイン情報をLastPassへ保管する(2)

Twitter にログインするためのユーザー名とパスワードを入力し、「ログイン」をクリックしてログインを行ってください。

サイトへのログイン情報をLastPassへ保管する(3)

Twitter へのログインが完了しました。

サイトへのログイン情報をLastPassへ保管する(4)

右上に次のような画面が表示されます。先ほどのユーザー名とパスワードを LastPass に保管する場合は「Add」をクリックしてください。(保管しない場合は「Not now」をクリックしてください)。

サイトへのログイン情報をLastPassへ保管する(5)

これで Twitter へのログインする時に使用するユーザー名とパスワードが一つ保管されました。

次に Google アカウントにログインする時に使用するユーザー名やパスワードを保管してみます。 Google アカウントのログイン画面を表示して下さい。

サイトへのログイン情報をLastPassへ保管する(6)

ユーザー名とパスワードを順に入力して Google アカウントへログインを行うと、 Twitter の場合と同じように右上に次のような画面が表示されました。

サイトへのログイン情報をLastPassへ保管する(7)

Google アカウントの場合はユーザー名とパスワードが異なる画面で入力しているせいか、ユーザー名の方は自動で保管がされていないようです。「Enter your email/username」のところにログイン用のユーザー名又はメールアドレスを入力してください。その後でユーザー名とパスワードを LastPass に保管する場合は「Add」をクリックしてください。(保管しない場合は「Not now」をクリックしてください)。

サイトへのログイン情報をLastPassへ保管する(8)

これで Google アカウントへのログインする時に使用するユーザー名とパスワードが一つ保管されました。

保管されたログイン情報の修正と削除

LastPass に保管されたログイン情報は保管されたあとで修正を行ったり削除したりすることができます。ここでは LastPass に保管されたログイン情報の修正と削除の方法について解説します。

ログイン情報を閲覧する

LastPass に保管されているログイン情報を閲覧するには、ブラウザの右上に表示されている LastPass 拡張機能のアイコンをクリックし、表示されたメニューの中から「Open My Vault」をクリックしてください。

保管されたログイン情報の修正と削除(1)

保管庫が表示されます。現在は Twitter と Google アカウントへのログイン情報がそれぞれひとつづつ保管されていることが確認できます。

保管されたログイン情報の修正と削除(2)

保管されているデータを修正する

保管されたデータはあとから修正を行うことができます。修正をしたいデータにマウスを合わせてください。アイコンが 3 つ表示されますので次のアイコンをクリックしてください。

保管されたログイン情報の修正と削除(3)

保管されている「URL」「Username」「Site password」などの情報が表示されます。必要であれば修正を行った上で「Save」をクリックしてください。

保管されたログイン情報の修正と削除(4)

なおパスワードに関してはマスクされて表示されていますが、右側に表示されている次のアイコンをクリックすると値が表示されます(下記では実際の値から変更してあります)。

保管されたログイン情報の修正と削除(5)

保管されているデータを削除する

保管されたログインに関するデータを削除するには、削除したいデータにマウスを合わせ表示されたアイコンの中から次のアイコンをクリックしてください。

保管されたログイン情報の修正と削除(6)

確認ダイアログが表示されますので「Yes」をクリックしてください。

保管されたログイン情報の修正と削除(7)

保管されたデータが削除されました。

保管されたログイン情報の修正と削除(8)

LastPassに保管されたログイン情報を使いサイトへログインする

LastPass にログイン情報を保管することによって、サイトへ簡単にログインすることができます。ここでは LastPass に保管されたログイン情報を使って、色々なサイトへログインを行う手順について解説します。

最初に Twitter のログイン画面を表示してください。

LastPassに保管されたログイン情報を使いサイトへログインする(1)

LastPass に保管されているユーザー名とパスワードが自動で入力されています。現在 Twitter に関するログイン情報は 1 セットだけ保管されているので、ユーザー名やパスワードのところに表示されている LastPass の小さなアイコンには数字の 1 が表示されています。

LastPassに保管されたログイン情報を使いサイトへログインする(2)

ログインするのがこのユーザーでよければ「ログイン」をクリックしてください。(複数のアカウントのログイン情報が保管されている場合は選択できます。こちらはのちほど解説します)。

LastPassに保管されたログイン情報を使いサイトへログインする(3)

Twitter へのログインが完了しました。

LastPassに保管されたログイン情報を使いサイトへログインする(4)

次に Google アカウントのログイン画面を表示してください。

LastPassに保管されたログイン情報を使いサイトへログインする(5)

Google アカウントの場合はユーザー名であるメールアドレスは自動で入力されていませんでした。現在 Google アカウントに関するログイン情報は 1 セットだけ保管されているので、ユーザー名のところに表示されている LastPass の小さなアイコンには数字の 1 が表示されています。

LastPassに保管されたログイン情報を使いサイトへログインする(6)

LastPass のアイコンをクリックしてください。次のような画面が表示されます。

LastPassに保管されたログイン情報を使いサイトへログインする(7)

表示された画面の中央「google.com」と表示されたあたりにマウスを合わせると次のような表示になるので、クリックしてください。

LastPassに保管されたログイン情報を使いサイトへログインする(8)

LastPass に保管されているユーザー名であるメールアドレスが入力されました。「次へ」をクリックしてください。

LastPassに保管されたログイン情報を使いサイトへログインする(9)

パスワードについては保管されたいるものが自動的に入力されました。「次へ」をクリックしてください。

LastPassに保管されたログイン情報を使いサイトへログインする(10)

Google アカウントへのログインが完了しました。

このようにログインするサイトによって手順が少し異なる場合もありますが、 LastPass に保管されているログイン情報を使って手動で入力することなくログインすることができました。

同じサイトで複数のログイン情報を保管する

LastPass では一つのサイトへのログインに使用するアカウントを複数持っている場合でも別々にログイン情報を保管することができます。例として既に一つのアカウントに関するログイン情報を保管している Twitter の場合で試してみます。

2 つ目以降のアカウントのログイン情報を保管する場合も、最初のアカウントの場合と同じ手順となります。まずは Twitter のログイン画面を表示してください。既にログイン情報を一つ保管してあるので、ユーザー名とパスワードが自動で入力されています。

同じサイトで複数のログイン情報を保管する(1)

既に入力されているユーザー名とパスワードを消して、別のユーザー名とパスワードを入力してください。その後で「ログイン」をクリックしてください。

同じサイトで複数のログイン情報を保管する(2)

保管されているアカウントとは別のアカウントで Twitter にログインが完了しました。右上に次のような画面が表示されます。今回ログインしたアカウントのユーザー名とパスワードを LastPass に保管する場合は「Add」をクリックしてください。(保管しない場合は「Not now」をクリックしてください)。

同じサイトで複数のログイン情報を保管する(3)

これで Twitter へのログインする時に使用する二つ目のユーザー名とパスワードが保管されました。

LastPass の保管庫を確認してみると、 Twitter に関するログイン情報が二つ保管されていることが確認できます。(保管庫の表示方法は「保管されたログイン情報を閲覧する」を参照してください)。

同じサイトで複数のログイン情報を保管する(4)

複数のログイン情報が保管されている場合に、ログインに使用する情報を選択する

それでは同じサイトで複数のアカウントのログイン情報が保管されている場合に、 LastPass を使ってログインを行う方法について確認します。改めて Twitter のログイン画面を表示してください。

同じサイトで複数のログイン情報を保管する(5)

ユーザー名とパスワードには保管されているログイン情報の中の一つが自動で入力されています。このサイトでは現在 2 のアカウントに関するログイン情報を保管しているので表示されている LastPas のアイコンには 2 が表示されています。

同じサイトで複数のログイン情報を保管する(6)

自動で入力されたアカウントでログインする場合はそのまま「ログイン」をクリックしてください。別のアカウントでログインする場合は、表示されている LastPass のアイコンをクリックしてください。現在保管されているログイン情報の一覧が表示されます。

同じサイトで複数のログイン情報を保管する(7)

今回ログインに使用したいアカウントにマウスを合わせクリックしてください

同じサイトで複数のログイン情報を保管する(8)

クリックしたアカウントのユーザー名とパスワードが入力されます。その後で「ログイン」をクリックしてください。

同じサイトで複数のログイン情報を保管する(9)

Twitter へのログインが完了しました。このように同じサイトへの複数のログイン情報を保管している場合にも、ログイン時に使用するアカウントを選択することで LastPass を使ったログインが可能となります。

LastPassに未対応のサイトでログイン情報を手動で保管する

LastPass に対応していないサイトの場合、保管されたユーザー名とパスワードを自動で入力する機能は使用できませんが、事前に手動で登録したサイトの URL へアクセスしたときに、こちらも手動で登録したユーザー名とパスワードをコピー&ペーストできるようにすることができます。自動での入力はできませんが、複雑なパスワードを記憶しておく必要がありません。

例として Amazon へのログインで試してみます。 Amazon のログイン画面を表示してください。

LastPassに未対応のサイトでログイン情報を手動で保管する(1)

ユーザー名であるメールアドレスを入力するテキストボックスに LastPass のアイコンが表示されていないのでこのサイトは LastPass に未対応です。では手動でこのサイトを登録し、このサイトで使用するユーザー名をパスワードも手動で登録します。

ブラウザの右上に表示されている LastPass のアイコンをクリックし、表示されたメニューの中から「Add Item」をクリックしてください。

LastPassに未対応のサイトでログイン情報を手動で保管する(2)

次に表示されたメニューの中から「Password」をクリックしてください。

LastPassに未対応のサイトでログイン情報を手動で保管する(3)

手動で登録する画面が表示されます。

LastPassに未対応のサイトでログイン情報を手動で保管する(4)

「URL」には事前に表示していた Amazon のログイン画面の URL が入力されています。必要であれば修正してください。この URL で使用するログイン用のユーザー名とパスワードを入力してください。入力が終わりましたら「Save」をクリックしてください。

LastPassに未対応のサイトでログイン情報を手動で保管する(5)

ログインを行う URL とそこで使用するユーザー名とパスワードの登録が完了しました。

ユーザー名とパスワードを手動でコピーして入力する

手動で登録したログイン情報を使ってログインする手順について確認します。あらためて Amazon のログインページへアクセスしてください。

LastPassに未対応のサイトでログイン情報を手動で保管する(6)

LastPass に登録されている URL と同じページに表示すると、ブラウザの右上に表示されている LastPass のアイコンのところに登録されている情報の数だけ数字が表示されます。

LastPassに未対応のサイトでログイン情報を手動で保管する(7)

それでは LastPass のアイコンをクリックしてください。次のような画面が表示され、事前に登録したこの URL で使用するログイン情報が表示されます。

LastPassに未対応のサイトでログイン情報を手動で保管する(8)

最初にユーザー名の値を取得します。表示されているログイン情報にマウスを合わせると 3 つのアイコンが表示されます。今回は事前に登録した情報をコピーして利用するため、真ん中のアイコンをクリックしてください。

LastPassに未対応のサイトでログイン情報を手動で保管する(9)

2 つメニューが表示されますので「Copy Username」をクリックしてください。

LastPassに未対応のサイトでログイン情報を手動で保管する(10)

保管されているユーザー名がコピーされましたので、テキストボックスでペーストしてください。その後で「次へ進む」をクリックしてください。

LastPassに未対応のサイトでログイン情報を手動で保管する(11)

続いてパスワードの入力です。 Amazon の場合、パスワードの方は LastPass のアイコンが表示されましたので、アイコンをクリックすれば保管されているパスワードを自動で入力することができます。

LastPassに未対応のサイトでログイン情報を手動で保管する(12)

ただ今回は手動で登録した場合の手順を解説しているところなので、登録されているパスワードの値を取得して入力してみます。ユーザー名の時と同じ手順で今度は「Copy Password」をクリックしてください。

LastPassに未対応のサイトでログイン情報を手動で保管する(13)

保管されているパスワードがコピーされましたので、テキストボックスでペーストしてください。その後で「ログイン」をクリックしてください。

LastPassに未対応のサイトでログイン情報を手動で保管する(14)

Amazon へのログインが完了しました。自動で入力される場合と比べて手間はかかりますが、サイト毎に個別の複雑なパスワードを設定していても LastPass に保管しておけばユーザー名とパスワードを必要な時に取り出してコピーできます。

LastPassを使って安全度が高いパスワードを生成する

LastPass などのパスワード管理サービスを利用することで、自分でパスワードを覚えておく必要がなくなるため安全性が高いランダムな文字で構成されるパスワードを使用しやすくなります。そして LastPass では安全性が高いパスワードの生成も行う機能も用意されています。

Google アカウントを新規に作成する時を例に LastPass を使ったパスワードの生成機能を試してみます。 Google アカウントの新規登録画面を表示してください。

LastPassを使って安全度が高いパスワードを生成する(1)

ログイン用パスワードを設定する箇所を見てください。通常は自分でパスワードを指定するのですが、 LastPass を使って生成する場合にはテキストボックスの右側に表示されているアイコンをクリックしてください。

LastPassを使って安全度が高いパスワードを生成する(2)

次のような画面が表示されます。自動的に生成された安全性の高いパスワードが表示されますので、このパスワードでよければ「FILL PASSWORD」をクリックしてください。

LastPassを使って安全度が高いパスワードを生成する(3)

表示されていたパスワードがパスワードの設定を行うテキストボックスと確認用のテキストボックスの両方に自動的に入力されました。

LastPassを使って安全度が高いパスワードを生成する(4)

自動で生成されたパスワードが気に入らなかった場合は次のアイコンをクリックすることで別のパスワードを生成します。

LastPassを使って安全度が高いパスワードを生成する(5)

また大文字や小文字を使うかどうかや、数字や記号も含めるかどうかなどの条件を設定してパスワードを生成することもできます。次の「SHOW OPTIONS」をクリックしてください。

LastPassを使って安全度が高いパスワードを生成する(6)

生成するパスワードの条件設定画面が表示されます。パスワードの文字数(デフォルトでは12文字)、パスワードで使用する文字の種類(「Easy to say」だと数字や特殊文字を除外し、「Easy to read」だと「I」と「1」や「O」と「0」を除外します)、大文字を含めるか(Uppercase)、小文字を含めるか(Lowercase)、数字を含めるか(Numbers)、記号を含めるか(Symbols)、を設定できます。

LastPassを使って安全度が高いパスワードを生成する(7)

条件を変更するとすぐにその条件に合ったパスワードが生成されます。

保管されているログイン情報をエクスポートする

LastPass に保管されているユーザー名とパスワードなどのログイン情報をエクスポートすることができます。エクスポートするにはブラウザの右上に表示されている LastPass アイコンをクリックし、表示されたメニューの中から「Account Options」をクリックしてください。

保管されているログイン情報をエクスポートする(1)

次に表示されたメニューの中から「Advanced」をクリックしてください。

保管されているログイン情報をエクスポートする(2)

次に表示されたメニューの中から「Export」をクリックしてください。

保管されているログイン情報をエクスポートする(3)

最後に「LastPass CSV File」をクリックしてください。

保管されているログイン情報をエクスポートする(4)

確認のためにマスターパスワードを入力し「Continue」をクリックしてください。

保管されているログイン情報をエクスポートする(5)

現在保管されているユーザー名とパスワードのデータ(他にも住所やクレジットカードの情報が保管されている場合は合わせて)がCSV形式で画面に表示されます。

保管されているログイン情報をエクスポートする(6)

現在 Google アカウントと Twitter のアカウントのログイン情報がそれぞれ一つ保管されていたので、画面に表示されたデータは次のようなものでした。下記ではパスワードの部分を置き換えていますが、画面ではパスワードの実際の値が表示されています。

url,username,password,extra,name,grouping,fav https://accounts.google.com/(省略),buzzwriter.jp@gmail.com,(パスワード),,google.com,,0 https://twitter.com/,buzzwriterjp,(パスワード),,twitter.com,,0

このように LastPass に保管しているデータはまとめてエクスポートすることができます。

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LastPass を使ったパスワード管理の方法に関して解説しました。

( Written by Tatsuo Ikura )

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著者 / TATSUO IKURA

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